Author Archives: fukuokashika

歯の根の虫歯とは

2023年8月29日

●歯の根の虫歯とは●

虫歯になりやすいと言われている所は

① 噛み合わせの溝
② 歯と歯茎の境
③ 歯と歯が接している所

が大きく挙げられます。

歯医者さんで行う歯ブラシ指導では、この三点に重きを置いて指導しています。

しかし、訪問診療でお伺いする患者様を診ると、他にも虫歯になりやすい所があるのを実感します。

高齢の患者様を取りまく様々な環境下が原因となり【歯と歯茎の境目から根の部分】にできる「根面う蝕(こんめんうしょく)」と呼ばれる虫歯が高齢者でかなり増えます。
この「根面う蝕」とは、年を重ねるにつれ歯周病が進行するなど歯肉の退縮が起こり、その退縮により歯の根の部分が露出した根面にできる虫歯です。
しかも、歯の根の部分は虫歯菌の出す酸に弱いので、虫歯になりやすくなるのです。

高齢者で多い原因としては、もともと歯ぐきとの境目の部分は歯磨きが難しい位置であることや、高齢者の方は加齢や薬の副作用の影響により、唾液の量が少なくなっていることが考えられます。

根面う蝕を予防するには、次のことが大切です。

〇正しくケアをする
〇フッ素の入った歯磨き粉の使用
〇甘い物や飴の摂取時間を決める
(もしくは、虫歯になりずらい成分を選ぶ)
〇唾液マッサージを行う

虫歯治療の一番大切な事は早期発見・早期治療。そのためにも定期的に来院して頂くか訪問歯科診療での定期検診をおススメしています。

医療法人社団明徳会
訪問歯科診療部門
歯科医師 眞部 香里

●季節の変わり目に歯が痛くなる?●

2023年6月8日

季節の変わり目で、朝晩は涼しいのに日中は暑さが戻ったり、週始めの寒さから一転汗ばむ陽気だったりと体調を崩している方や何となくダルイといった方も多いのではないでしょうか。

【歯の病気】も、気圧や気温の変化で痛みなどの症状が出ることがあります。その一つが【歯周病】です。

気圧の変化の大きい日の「3日以内に歯周病の症状が悪化」、気温の変化が大きい日の「翌日に歯周病の症状が悪化」という研究結果が発表されています。

つまり、短時間で気圧が急激に低下する台風や低気圧が通過した2日後、季節の変わり目や梅雨時期など急激に温度が上下した日の翌日に歯周炎による炎症や歯肉の腫れや痛みが悪化する可能性があるということです。

この悪化のメカニズムは、交感神経のバランス異常、血液の循環障害、ホルモンバランス、免疫システムの異常などで引き起こすと言われていますが、まだまだ未解明の部分も多いようです。

今はまさに季節の変わり目、これから梅雨入りを控えた今、突然のトラブルにならないように【予防歯科】で事前準備をお願いします。

福岡歯科では、歯科衛生士と歯科医師が連携した歯科検診、歯周病のケアなどの【予防歯科】を受けることができます。

現在、歯科衛生士の予約が大変込み合っており、ご迷惑をお掛けしており申し訳ありません。

是非、早めのご予約をお待ちしております。

●暑いと飲みたくなる飲料について●

2023年5月19日

だんだんと暑い日が増えてきておりますが暑いと炭酸飲料やスポーツドリンクやビールなど飲みたくなりますが、実はこれらの飲み物は【酸性】の飲み物なんです。

その酸性の飲み物を飲み続けたり、飲んだ後に歯磨きをしなかったりしていませんか?

pH7が中性とされていますが、歯の表面にある硬いエナメル質はpH5.5以下の飲み物を飲みすぎると溶けだすと言われています。
エナメル質が溶けだすと知覚過敏や虫歯の原因になってきます。

pH7 より値が小さいものは酸性飲料、値が大きいものはアルカリ性飲料となります。

水・ミネラルウォーターはpH7.0(中性)
近いものとして牛乳はpH6.8。
安全と思われる緑茶も中性ではなくpH6.3、
紅茶はpH5.5、
缶コーヒー pH値6.2
となっています。

ここからは危険な!酸性の飲料についてです!

オレンジジュース pH4.0
ビール pH3.9
スポーツドリンクはなんとpH3.5
炭酸飲料のコーラは更に低いpH2.2
という数値になっています。

夏の暑い時期は炭酸飲料や水分補給のためのスポーツドリンクを
飲む機会が増え、お口の中は酸性に傾きます。

もちろん飲むことがいけない事ではありません。

飲んだ時に工夫をすることで歯への影響を減らすことが大切です!

長時間ダラダラと飲むことは、常にお口の環境が酸性に傾くのでゆっくりジワジワと歯が溶けることになります。

歯への影響の対する工夫として、
・ダラダラと飲まない
・飲んだ後に水ですすぐ
・寝る前に飲むのを控える
・普段からしっかりと歯磨きをする
です。

工夫をして、これからの暑い季節を乗り切りましょう!

そして歯科医院での定期検診を受けて、健康なお口を保っていきましょう。

私達も精一杯お手伝いさせて頂ければと思います。

医療法人社団明徳会
歯科医師 岡本静香

2023年5月1日

虫歯予防の【フッ素】ってご存じですか。

実は日常生活でもお茶や海産物から摂取される【フッ素】ですが、歯科医院で行うプロフェッショナルケアで【虫歯予防】として使っています。

【フッ素】による【虫歯予防】の効果的な時期は、お子様などの歯が出てきた直後で、歯質の強化にも繋がります。年に1・2回定期的に行うと特に効果的です。

成人・高齢の方は、歯ブラシの届きにくい場所や歯の根っこの【虫歯予防】に効果的です。

興味がある方は是非、定期健診に起こし頂き、担当の歯科医師、歯科衛生士に相談してください。

●しっかり噛むことで認知症予防●

2023年4月25日

歯科訪問診療風景

歯科訪問診療風景

【噛む】ことは認知機能に大きく関わると言われています。

噛むことで脳に刺激を与えることができ、食べ物をしっかり噛めることで栄養を十分に取ることが出来るからです。

歯がほとんどないのに「入れ歯」を入れなかった人は、歯が20本以上ある高齢者より認知症の発症リスク1.9倍!もある!と厚生労働省から報告されています。

つまり【しっかり噛む】ことが認知症のリスクを抑制する可能性があるという事です。

歯のない人がしっかり噛むためには、口に合った「入れ歯」を使うことが重要で、定期的なメンテナンスも必要となります。

特に介護状態の方は口腔内の環境が
短期間に変化するので「定期健診」が特に大切になります。

「入れ歯にも歯垢や歯石がつく」というと驚く方もいます。入れ歯についた歯垢や歯石は残っている歯をむし歯や歯周病にする原因となります。そして口内炎や誤嚥性肺炎、口腔カンジダにもかかりやすくなります。

様々なリスクを軽減するためにも定期的な入れ歯のメンテナンスは必要です。

認知症予防の為にも、健康の為にも、しっかりと噛む為にも「定期健診」を歯科医院で受けましょう。

要介護状態の方が定期的に来院するのは本人にも家族にも大変な負担です。福岡歯科では訪問歯科を受けられますので担当医やスタッフまでお気軽にご相談ください。

●虫歯の分類と治療について●

2022年12月22日

歯の構造は、表層からエナメル質、象牙質、神経(中心)にわかれてます。

歯のどこまで虫歯が進行するかで治療内容が変わってきます。

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段階①【C0】
元に戻るチャンスがある状態です。

少し白っぽく粗造になってきます。経過をしっかりみていく必要があります。

段階②【C1】
エナメル質に限局した虫歯です。

治療内容としては、樹脂をつめる一回で終わる治療がほとんどです。
虫歯の範囲が大きい場合は、型どりして、詰め物をします。

段階③【C2】
象牙質まで、進行した虫歯です。

象牙質はエナメル質と違って、柔らかいので虫歯が中で大きくなりやすいです。

虫歯の痛みとしてご自身でも自覚症状がでてきます。
範囲が小さければ、樹脂で治療できますが、大きい場合は型どりをして詰め物をして治します。

段階④【C3】
神経にまで進行した虫歯です。

今までの治療とは違い、神経が虫歯に感染すると、神経の治療をする必要があります。

神経の治療は、歯の神経をすべて綺麗に消毒する必要があるので、少し治療の回数がかかります。

虫歯が大きいので、被せ物になる場合が多いです。

段階⑤【C4】

歯の上部がなく根だけになっている状態です。

ここまでくると、歯がほとんど残っていないので、治療が難しく、歯を抜く必要がある場合が多いです。

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虫歯の治療と言っても、どこまで、進行しているかで、治療方法が違いますので、
分からないことや、詳しい説明は歯科医や衛生士、スタッフに気軽に相談して下さい。

医療法人社団明徳会
福岡歯科 歯科医師 立橋由利

保険適用となった白いCAD/CAM インレー

2022年11月28日

今年の4月に国民健康保険の改訂が行われ、今までは、白い材質を使って歯に被せることができたのは、CAD/CAM クラウンだけでしたが、今回の改訂で、はめ込むインレーまで白い材質が使用できるようになしました。適用範囲は、一番奥の歯(第二大臼歯)以外の歯は可能です。この白い材質とは、コンポジットレジンの塊から、CAD/CAMという機械を使用して、クラウンやインレーなどの補綴物を削り出して作るのもです。

 もう少し詳しく説明しましょう。CAD/CAMとは、制作するクラウンやインレーをコンピューターで読み取り、そのデータを基に、大きな塊からそのデータ通りに機械で削り出すというものです。このCAD/CAMによって作られるクラウンが歯科治療の保険適用になったのは、2014年からで、当初は小臼歯のみに適用とされていました。その後、2017年には、小臼歯の後ろの第一大臼歯まで適用が広がり、さらに2020年に前歯部にも適用が広がしました。そして今年2022年に歯にはめ込むインレーもクラウンに準じて適応となりました。これにより、患者さんの歯の状態で、適用できない場合もありますが、原則的に、一番奥歯(第二大臼歯)以外は全て金属以外の白い材質で治す事が可能になりました。

 では、保険適用のCAD/CAM クラウンやインレーなどの補綴物はどのようなものなのでしょうか。同じ白い材質として従来から使われているものがセラミックです。

 まずコスト面では、セラミックによる補綴物は自費治療となり、保険適応のCAD/CAM の補綴物で治療した場合は費用が十分の一以下となります。これは患者さんにとって大きなメリットとなります。ではなぜ10倍近い差があるのでしょうか。

 一番大きな理由は制作過程が大きく異なるためです。CAD/CAM の補綴物は機械で制作するため、2時間程度で完成しますが、セラミックの補綴物はパウダーを手作業で固めて形を作り、炉を使って1000度以上で焼成し、冷まして修正し仕上げるため、最低2日かかります。

 また、歯の治療で虫歯になって失った歯の一部を、各種の材料で修復して元に戻す場合、理想的な材質は自分の歯と同じものが一番です。しかし、実際は人の歯と同じ材質の修復材料が存在しません。そのため、次に良い材料とての条件は、できるだけ歯に近い材質が良いとなります。ではその条件は具体的には、硬さ、強さ、色、などで比較しますが、セラミックは人の歯より少しだけ、硬めですが、強さや色は本来の歯に近い性状をしています。しかしCAD/CAM の材質は、硬さ、強さ共に弱く、色は時間と共に変色していく性状です。この理由は、セラミックは金属と同じで、材質の劣化がないですが、CAD/CAM に使用するコンポジットレジンは吸水性があり、その影響で材質が劣化し、磨耗や脱離、変色の原因となっています。

 このように、CAD/CAM は補綴物として問題はありますが、白い材料を使用しても治療費が低くできる材料であり、金属ではなく、CAD/CAM クラウンやインレーを選べる事ができる時代になったことは、患者さんにとって大きなメリットと言えます。

ホームページをリニューアルいたしました。

2022年9月26日

いつも医療法人社団明徳会 福岡歯科日本橋茅場町院のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
2022年10月1日より、ホームページをリニューアルいたしました。

今回のリニューアルでは、デザインやページ構成を見直し、新コンテンツの追加も実施しました。
また、スマートフォンやタブレットでの表示にも対応し、各デバイスから閲覧できるように改善しております。

今後も多くの皆様にご利用いただけるよう更なる改善を図り、有益な情報提供も行って参りますので、よろしくお願い申し上げます。